Motion In Games 2016に参加した話
はじめに
2016年10月10-13日にSan Franciscoで開催されたMotion In Games 2016に参加してきました.
この学会では主にReal-Time系のPhysics-based SimulationやHuman Motionの研究が発表されます.今年は人工知能系のAIIDE 2016と同時開催.僕はその何れの研究分野にも興味があって今回参加しています.
僕が関わっている研究プロジェクトに関しては以下サイトにてご覧になれます.
気になった論文紹介
Real-TIme Physics based Simulation
Projective Fluids (Short Paper)
Marcel Weiler, Dan Koschier and Jan Bender
Project Page
話題のProjective Dynamicsを流体シミュレーションに適用した論文. 第一著者のMarcel Weiler氏と仲良くなったのだけど,彼は今回MIG2016で発表されたすべての研究に質問をしていてすごかった!
全部の研究発表に質問してる学生がいて、なんでそんなに質問できるのか聞いたら、「たまにトンチンカンな質問をしてるかもしれないけど、質問しようと思って聞くとその研究がよく理解できるんだ」って。志が高すぎる。
— euclid (@iwanao731) 2016年10月12日
XPBD: Position-Based Simulation of Compliant Constrained Dynamics (Short Paper)
Miles Macklin, Matthias Muller, Nuttapong Chentanez
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youtu.be
今回Muller氏に会えると思って期待してたんですけど,なんだか忙しいみたいで来てなかったのが残念.Maclin氏と話せたのはよかった. ちなみにNVIDIAは,グラフィクス系よりかはDeep Learning系の人を積極的に募集しているみたいですよ.
A Robust Method to Extract the Rotational Part of Deformations (Short Paper)
Matthias Muller, Jan Bender, Nuttapong Chentanez, Miles Macklin
PDF
youtu.be
僕が敬愛する小山氏が早くもレポートしてくれています!
この論文 ( https://t.co/lHP3Ykjb3S ) すごい!Shape Matching・共回転系の弾性変形をロバストかつ高速にする手法の提案。早速手元の弾性しめじシミュレータに組み込んだところ、だいたい10%高速化できて無茶な変形させても不安定にならなくなった。 pic.twitter.com/xbkUdNgfVh
— 小山 裕己 | Yuki Koyama (@bravery_) September 28, 2016
Simulating Visual Geometry (Full paper)
Matthias Müller, Nuttapong Chentanez, Miles Macklin
PDF
youtu.be
通常,物理シミュレーション用のメッシュや可視化用のメッシュ,コリジョンハンドリング用のメッシュ等は別々に取り扱うことが多い(例えばコリジョンの場合は,プリミティブなオブジェクトを体に仕込んでコリジョン判定を簡単にするなど)が,それを一貫して取り扱えるにした研究(かな).
Human Motion
SkillVis: A Visualization Tool for Boxing Skill Assessment (Full Paper)
Hubert P. H. Shum, He Wang, Edmond S. L. Ho, Taku Komura
Project Page
youtu.be
僕がイギリスに留学しているときにお世話になったHubert P.H. Shum氏の研究.ボクシングのスキルを可視化するツール.ボクシングに限らず,様々なモーションのスキルを可視化してフィードバックしていくことは例えばスポーツの上達や作業効率アップなどに関わってこれるんじゃないかと思う.今後モーションキャプチャが安価になって手軽にモーションが取れてくるときに広げていきたい技術.
招待講演
Keynote by Mark Walsh
Pixarに18年アニメータとして勤め,現在はMotion A.Iという会社で人工知能(VR)とアニメーションを組み合わせた新たなエンターテインメントに取り組んでいる.
www.walshingmachine.com
Motion In Games 2012年の時の招待講演動画
youtu.be
Keynote by Simon Clavet
Unisoftのエンジニア.学生時代は流体シミュレーションに関する研究に取り組んでおり,現在は,モーション生成に関する開発に従事.
Simon Clavet
発表内容はCEDEC 2016でも発表していたモーションマッチングに関して.CEDECは参加できなかったのですが,この発表はすごく聞きたかったので今回聞けて嬉しかった! cedec.cesa.or.jp
資料もアップされています!Motion Matching資料
会った人
昔,サンフランシスコのTechHouseに泊まったときにお世話になった方に連絡をしてみたら,現在はひっそりサンフランシスコで日本人向けに泊まれる宿があるそうで,そこに今回泊まらせていただきました.そこで,僕と同日から泊まり始めた方が,Shuichi Tsutsumiさんという方で.
お顔は知らなかったのですが,名前とブログは読んだことがあったのでびっくり!ちょうどSFの会社で働き始めたところみたいです. iOSデベロッパーとしてのキャリアに関して伺うことができて嬉しかった.
最後に
普段はロサンゼルスにいるのですが,車がないので移動が大変.その分,サンフランシスコは街もコンパクトで美味しいお店も密集してたりするのでとても過ごしやすいですね!
火鍋が食べたい!帰国したら絶対!
— Naoya Iwamoto (@iwanao731) 2016年9月29日
ずっと食べたかった火鍋も食べれて満足でした.
帰り道
ちなみに,帰りのサンフランシスコからロサンゼルス行きの飛行機の時間を勘違いしていて,
フライト時間の30分前に空港にすら到着してないからヤバい。
— euclid (@iwanao731) 2016年10月14日
結局乗れず,次の日の始発便に乗りました.追加料金かからず済んだのだけど,空港泊辛かったです涙
それでは.